コミュニティサービスのUXを設計するためのヒント(前編)
おはようございます。
前もお伝えしたのですが、現在僕たちはビジネスマン向けの実名制ノウハウ共有コミュニティ「Mingle(ミングル)」というサービスを開発しています。
新しいチャレンジは経験者に聞くのが早い
Mingleのコンセプトは、『「知りたい」と「知ってる」をつなぎ、やりたいを叶えられるビジネスマンを増やす』です。
まずはMingleについて簡単に説明させてください。
例えば新規事業を任された、もしくはこれから新規事業をやっていきたいと考えている方は、まずはネットや本で情報を調べると思います。
しかしそういう情報は汎用的なものが多く、どうしてもやりたい事業にあった情報は見つかりません。
そこで重要な情報源になるのが、「一度経験したことのある人の話」です。
おそらく新しいチャレンジをしたことのある方は、共感していただけると思います。
Mingleを使うことで、経験者に出会い知識や知恵を吸収し、新たなチャレンジの成功率を上げ、チャレンジャーを増やしたいと思っています。
Mingleの課題
そんなMingleですが、大きな課題を抱えています。
それは、コミュニティサービスの設計ノウハウがないこと。
厳密に言うと、ないのではなく、今まで獲得してきたノウハウとは考え方を変えなければならないということ。
今まで僕たちは、「Cu-hacker」というビジネスマン向けのスケジュールサービスを提供してきました。
これは、「スケジュール調整の手間を軽減する」という明確なUXゴールがあり、そのゴールにたどり着く動線が1つしかありませんでした。
つまり僕たちの得てきたUXノウハウというのは、
「明確なゴールに対して最短の1本の動線を作る」
というUXノウハウでした。
しかしコミュニティサービスを作ってみて感じた大きな違いは2つあります。
- 関係する人の数の違い
- 関係する人が満足するポイントの数の違い
逆に言えば、この理解がUX設計上重要になるということがわかりました。
1.関係する人の数の違い
Mingleはマッチングサービスなので、当然「経験者」と「経験希望者」が存在します。
しかし経験希望者のなかにも、「質問して理解したい」という方や、「人の意見や考えを聞きたい」という方がいます。
このように、モチベーションごとに分類すると関係者の数は多くなるので、その中で誰に優先的に満足してもらうのか?を整理することから始める必要がありました。
2.ゴールに対する道筋の数の違い
モチベーションごとにゴールが異なるので、それぞれどういう道筋で満足してもらうかが異なります。
また満足に至る過程も差異があります。
たとえば、「質問して理解したい」という方は、自分が質問し回答が来たら満足ということもあれば、やりとりをすることで満足ということもあります。
このように、満足というゴールが異なり、かつ満足への経路が複雑に絡み合うため、コミュニティサービスは難易度が高いのだということがわかりました。
前編まとめ
このように、まずは満足度とユーザー整理を行うことがコミュニティサービスのUXを考える上で大前提となります。
後編ではこれらを踏まえ、どういうUXの整理をしているか書いていきます。