いきなりステーキが年間150億売り上げる秘密は、世界経済不安にあり!
こんにちわ。
多い時は週に3回はいきなりステーキを食べる秋貞です。
過去のいきなりステーキに関する3部作についてはこちら。
第1部:快進撃のいきなりステーキが、いきなりマクドナルドになる7つの理由
第2部:いきなりステーキが、いきなりマクドナルドにはならないたった1つの理由。むしろCOCO壱になった。 - 頭の中を空っぽにするブログ
第3部:いきなりマクドナルドブログがバズった結果、一瀬社長といきなりステーキを食べる展開に - 頭の中を空っぽにするブログ
色々な方のご協力を受けて、貴重な体験をさせていただきました。
ありがとうございます。
いきなりステーキが2016年10月に初の値下げ
さて話は戻りまして、いきなりステーキは、2013年12月5日に銀座4丁目店をオープンしてからわずか2年8ヶ月で100店舗目のオープンを迎えるほどの勢い。
そして先月10月1日にいきなりステーキ初の値下げが行われました。
US産リブロースステーキという主力商品を、1g=7円→6.5円と0.5円値下げしました。
実はこの値下げ、オープン以来初の試みだったんですって。
Twitter民も絶賛の値下げ
これに関しては Twitterでも多くの方が賛同していた模様。
そういや、いきなりステーキ、値段下げたな。リブロースが1g6.5円。ちょっと前に値上げしたけど、今回みたいに値下げも検討してくれるのは本当に嬉しい。
— ごぬさん (@gonutter) 2016年11月5日
マスコミの報道に釣られ行動を起こす私。
— としあき (@tosiaki_n) 2016年10月9日
「ワールドビジネスサテライト」の円高還元値下げの特集と、東洋経済の記事に釣られ、今週末も、いきなりステーキに。今日はケチらずに、円高還元で値引きされた、リブロースステーキを食べました。
https://t.co/YTmZYQbMxl
いきなりステーキのお肉が値下げってニュースを見た後に寝オチしたので、完全にお肉食べたくなってるよね
— ダダ (@dadapapasan) 2016年10月7日
いきなりステーキグラム単価を下げるともはや赤字?
ここで一つ疑問が。
いきなりステーキは原価率が高いことで有名。
その原価率は約80%ほど。
(ただし、現在は55%ほどまで落とせているとの情報もあるが、だとしてもなかなかの原価率。)
グラムによる量り売りをしている同社からすると、1グラム0.5円を下げることは、単純計算して売上高を7%落とすことと同義。
人件費と家賃を考慮すると、もはや赤字なのでは?
と思ったので、仕入原価に絞って考察を。
いきなりステーキの業績は?
いきなりステーキの母体は、株式会社ペッパーフードサービス(以下、PFS)。
どんな会社かというと、ペッパーランチというステーキを主体としたFC経営を行っている会社。
(実はペッパーランチは国内だけでなく海外にも非常に強いが、それはまたの機会に)
そのPFSの2016年上期の業績がこちら。
なんとオープンからわずか3年で、いきなりステーキ単体で売上高64億円、PFS売上構成の65%ほどを占める状況に。
驚異的です。
通年で見ても、ドン。
売上高で150億円を占め、上期同様売上構成で65%のシェアを獲得。
そして値下げをした状態でも、6%ほどの営業利益を生み出すとの予測。
値下げの秘密を調べていると、いきなりステーキの価格決定の秘密がわかりました。
世界経済が不安定になると、いきなりステーキは値下げする!?
まずいきなりステーキの原材料は、米国、豪州、国産の牛肉です。
そして主力商材は、「US産リブロースステーキ」。
そうなると見るべきはドル円の為替です。
日本国内の輸入業者は、円安になると仕入原価が向上し利益を圧迫します。
それに対しては円高になると仕入原価が低下し利益を生み出します。
そこで円ドルの為替推移を見みましょう。
2014年末までは円高基調で、2015年は円安傾向、そして2016年前半から再度急速に円高傾向になっていることがわかります。
いきなりステーキの単価は為替の影響をダイレクトに受けている
実はこれまでいきなりステーキは「US産リブロースステーキ」に対し、2度の値上げと今回の1度の値下げを行っています。
1g価格推移
2013年12月5日 1g=5.5円 (オープン時価格)
2015年 5月1日 1g= 6円 (値上げ率:9.09%)
2016年 3月1日 1g= 7円 (値上げ率:16.67%)
2016年10月1日 1g=6.5円 (値下げ率:-7.14%)
為替と1g単価の推移
為替と単価の推移を照らし合わせるとこういうトレンド。
2016年3月に1g単価を値上げしているのは、2016年1月時点の為替をそのまま反映しているため。
しかしその後円高基調に転じ切ったと判断した2016年10月に値下げを行ったということ。
いきなりステーキこそ顧客第一主義
円高になればすぐに1g単価を下げるというのは、経営上非常に難しい判断だと思います。
しかしそれをすぐに実行するいきなりステーキは、「いいものを適正な価格で届けたい」という理念を持っているのだなと感じます。
そしてその理念を、一瀬社長を筆頭として会社一丸となって実行するところに組織としての強みがあると感じました。
まとめ
トランプ氏が次期大統領に就任することで、TPP離脱による牛肉の高騰や、経済不安位よる円高化などポジティブ・ネガティブの両要素が入り乱れるであろう2017年。
そんな荒波の時代でも、あえてこう言おう。
「我肉喰」
引き続きいきなりステーキ仲間募集中です。